休日用のヘアセット、休日用の眼鏡、休日用の服、休日用の靴下、休日用の靴。
そうして、かたい革靴を慣らすためにでかけた。
すでに日も落ちていたので近くのスーパーに行って茶葉と酒を買っただけで帰ってきた。
休日はなるべく労働に関係するものを身に着けないようにしている。
ほんとうは日中にでかけたかった。
目が覚めたのは朝九時だった。
東向きの窓から光が入ってあたたかった。
洗濯物を干して、料理をして、服を着て、それからが長かった。
靴を履くまでに約七時間かかった。
気がついたら、いつの間にか休日が終わっていた。
バナナフィッシュとお高いプリンのいれものだったガラスに入れた酒。