k-zombie’s diary

ツイッターにおさまらないことなど

晴れていたけど外に出ることができなかった

眠れない。

今日はよく晴れた日曜だった。

実際のところ、私の労働は平日土日祝日、昼も夜も関係のない仕事なので、日曜日の今日休日だったのは偶然だった。

 

午前中だけベランダに日が当たる。ベランダに置いた椅子に座り、なんとかオードリー・ロード「ザミ 私の名の新しい綴り」の一部抜粋翻訳を読み終えた。

オードリー・ロードは、1934年に生まれ1992年に亡くなった。黒人でレズビアンフェミニストで詩人で公民権運動などに関わった。彼女の作品は、ほとんど和訳されてない。

私が彼女を知ったのは、大学の英語の単位だった。英語詩が毎回配られ翻訳し、最後に講師が詩人の簡単な解説と詩の翻訳をしてくれる。私の通っていた大学では珍しいタイプの講義だった。

講義で扱った詩のことはほとんど忘れてしまったけれど、オードリー・ロードのことだけは覚えていた。講義では、たぶん作者の属性に興味を覚えたのだろう。オードリーの回では、Hanging fireという詩を扱った。ぐずつくとかそういうような意味だ。少女のモヤモヤした感覚についての詩だった。

「ザミ」は、彼女の自伝的小説だ。アフリカ系アメリカ人であること、レズビアンであること、学生であること、50年代のニューヨークのなかで、どこにいってもなにかはみ出してしまうような感覚に思いを馳せた。

私は彼女のことをよく知らない。もっと詩を読みたいと思う。百年前くらいに挫折した英語の勉強を再開してもいいかもとほんのり思った。

 

よく晴れていて散歩にでも行こうかと思ったけれど、身体が鉛のように重く頭痛がして結局散歩には行かなかった。

昼寝をし、ハッと意識を取り戻したときにKindle松村栄子『僕はかぐや姫』を読む。前にも読んだはずなのに忘れていた。またすぐ忘れてしまうかもしれない。思春期の潔癖てヒリヒリする感覚を感傷によらずに冷酷に書き出しているように感じた。

とても良いとおもう。私は、読書感想文が書けない。「とても良い。すき」それで終わってしまうから。

読書感想文、なにもわからない。私に書くべきことはなく私の感想もさして重要ではない、と思わされる作品がある。とにかく読まれて判断されなければいけない。読んだことのない人に言うべきことはない。私の感想を読むくらいなら本文を読むべきだ。

そう、だから読書感想文は嫌いだ。