魔女じゃなくなるところまで書いてしまった。
すべてフィクションです。
そういうことにして投稿してる。
感想あったらラブレターでもらえるとうれしい。
これを書くそもそものきっかけは、私が2年前「魔女になりたい」と言いはじめたことにある。
魔女、世界を呪う魔女。
一番最初の手描きのzineを作りいろいろな人と魔女について話すうちに、そういえば……とあの子のことを思い出したのだ。
私は、かつて魔女と友だちだった。そして、その子のことを好きだった。どうしようもなくすれ違って別れてしまった大切な女の子。
魔女だった女の子のことを友人たちに話してみるようになった。そのなかで、「小説にしたのを読みたい」と言ってくれた人がいた。
私は、気軽に約束した。「うん、やってみる!」
そうして、Twitterに「かつて魔女だった女の子のことを書くことを目標にする」というつぶやきを固定した。
つぶやきを固定したのが今年の2月のはじめのことである。ずっと頭の隅にあり休日になるたびに「書かなきゃ」と思っていたのだけど、思い出すとなにがなにやらわけがわからなくなりなかなか書き始めることができなかった。
「小説」という形式にとらわれて気負いすぎていたのもある。
本文が語りかけるような文体になったのは、それ以外に書きようがなかったというのが本音だ。他のやり方では書けなかった。読んだ人が「手紙」という感想をつぶやいていて、「そうか!これは手紙なのか!」と気づいた。自分ではまったく意識してなかったことである。
「小説」は書けなかったけど「手紙」なら書けた。私はずっとあの子と会いたくて話したかったんだと思う。
けれど、没交渉になってから携帯が壊れて連絡先が飛んだり私がうつになったりで、音信不通になってしまった。
会いたいけれど会えない。それに今お互いに会っても愉快な気分にはなれないと思う。
書くうちにもう一度会えた気がした。いろいろと発見もあった。嘘も多いけど、ほんとうのこともある。
私はこれを「作文」と呼んでいた。
私は子ども時代、まったく作文が書けなかった。けれど、あの子に恋をし、吐き出す場所が欲しくて携帯サイトに日記を書くようになった。毎日40分ほどかけて千字程度の日記を書いた。そして、あの子とメールのやりとりもした。それまでの人生で原稿用紙の一枚も書き上げたことなかったのに!
今の私が読める文章を書けてるとしたらあの子のおかげが大きいと思う。
こうやって私がまたあの子のことを文章にするのも必然なのかもしれない。
ほんとうにあの子は私の人生を変えてしまった。